パニックは普通のこと
ココア、入りました ☺︎
ごゆっくりどうぞ。
パニック障害と診断されると、つい忘れてしまうことがあります。
パニックが起こることは、「誰にでもある普通のこと」だということです。
私は、「パニックが起きるのはパニック障害だから」という思い込みに陥っていました。
そんなことはない。
誰だって、目の前で急に異変があった時、パニックになる。
パニックを辞書で引くと、強い恐怖・不安・驚きなどにより陥る混乱状態と出ます。
つまり、混乱せずに冷静になればパニックは自然と落ち着くということです。
100メートル走で、自分の順番が近づくにつれて動悸が強くなった経験がある方も多いと思います。
強い動悸はパニック発作の1つの症状であるのに、子どもの頃の私はパニックにならなかった。
それは、走り終わった後、必ずこの動悸は治ると知っていたからです。
どんなに動悸が激しくても、ゴールしてしまえば一気に緊張は取れ、知らない間に動悸も治っていましたよね。
治ると知らないからパニックに陥る。
治ると忘れているからパニックに陥る。
それならば、知ればいい。
思い出せばいい。
症状が出る度に、自問自答を繰り返します。
「この症状は、本当にパニックになるほどのものなのだろうか?」
「自然と治るものに、パニックを起こす必要があるのだろうか?」
これを繰り返していると、だんだんパニックによる発作を起こすことが面倒になってくるから不思議です。
ここで再度強調しておきたいのが、パニックは誰にでも起こるものだということです。
パニックは起こってもいいもので、悪いものではありません。
目の前に本当の危機が現れた時、私たちは何らかの対処をしなければいけません。
パニックによるストレスを感じた時、人はストレスを和らげる行動をとります。
パニックは、行動を起こす着火剤のようなもの。
行動せずに、ぼーっとしていれば対処が遅れてしまいます。
そう考えると、パニックはとても優秀な危機管理能力者ですよね。
パニックは私たちを生かすために起こるもの。
敵ではなく、私たちを守ってくれている味方です。
パニック障害は、特別な病気ではないと私は思っています。
(治療の必要は無いということではありません)
パニックは、そもそも問題のないもの。普通のこと。
その問題ではないパニックに恐怖を感じてしまい、四六時中思考を乗っ取られてしまうことが問題であり、障害なんです。
パニックによる発作を経験すると、パニックが起こりそうになることや場所を避けるようになります。
避けるようになることで、生活に支障をきたすことが障害です。
パニックと障害は別物。セットではありません。
パニックは避けなくてもいいもの。
パニックが障害なのではありません。
「パニック」と「障害」を分けて考えてみませんか?
実はパニックが自分を守ってくれている味方だったと思いを寄せた時、今までやっかいだと思っていたパニックへの考え方が、少し変わっている自分に気がつくかもしれません。
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