ようこそ、セロトニン②

 

 

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ココア、入りました☺︎
ごゆっくりどうぞ。

 

立ち寄っていただいてありがとうございます。

 

セロトニン生活について、前回の続きになります。

 

今回は、グルーミングと食事についてです。

 

前回の記事はこちらです↓isora358.hatenablog.com

 

◇グルーミングについて

グルーミングは、皮膚へ直接刺激を与える行動です。

猿が毛づくろいをしあう様子を思い浮かべて頂くといいかもしれません。

人間では、ペットをなでたり、肩をたたいてあげたり、マッサージをしてあげたり、自分で自分をさすったり、会話をすることなどがグルーミングの一種にあたります。

 

グルーミングは、セロトニン神経を活性化させる働きがあるとされています。

 

セロトニン研究の第一人者である有田秀穂先生の研究によると、グルーミングを15分から30分行うとセロトニン量が増えるという結果が出ています。

 

人と人がふれ合うことで、お互いにセロトニンが増え、ストレスが緩和されていくのですね。

 

そのふれ合い、グルーミングの具体的な方法としてタッピングタッチというものがあります。

 

人間には触覚がありますね。

大脳は、触れたものが何であるのか、危険ではないのか、きちんと認識をして判断をする働きを担っています。

ところが、タッピングで触られた場合は、大脳にはその働きが出ず、脳の大脳辺縁系という心に関係している部分に伝わります。

つまり、タッピングは心に反応させられるということですね。

 

タッピングは、2人1組となり、相手の肩や背中を左右の指の腹でゆっくり交互に軽くトントンと触っていきます。

1秒に1回くらいの早さで行い、15分程で交代します。

自分自身をタッピングする場合は、あご、頰、こめかみ、額、頭全体、首と肩、鎖骨の下のくぼみ、胸全体、お腹の順番に左右の指の腹でゆっくり交互に軽くトントンと触れていきます。

 

タッピングも、頑張りすぎは逆効果になります。気持ち良いなと思う場所を、ゆったりとした気持ちでタッピングしましょう。

 

一般社団法人タッピングタッチ協会 公式サイト

http://www.tappingtouch.org

 

◇食事について

セロトニンの原料は、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンです。

体内ではほとんど合成することが出来ないため、食事から摂取しなければいけません。

また、トリプトファンセロトニンに変換するのに、ビタミンB6と炭水化物が必要になります。


◯ビタミンB6が多く含まれる食品例
・サンマ・イワシ・サバ・タイ・カツオ・マグロ・大豆・しょうが・にんにく・アボカド・バナナなど

 

※ビタミンB6は、たんぱく質アミノ酸に分解するのを助ける栄養素です。

 

◯炭水化物(糖質)例
・白米・玄米・そば・パスタ・さつまいも・じゃがいも・パイナップル・ぶどう・バナナなど

 

※炭水化物は、トリプトファンが脳内に取り込まれるのを助ける働きがあります。

 

トリプトファンが多く含まれる食品例
・大豆・納豆・豆腐・牛乳・チーズ・卵・くるみ・ごま・バナナ・イワシ・サバ・鷄ささみ肉など

 

トリプトファンが脳内に入る際に通る血管「関門」を通りやすいのは、肉類などの動物性たんぱく質より、大豆などの植物性たんぱく質です。

植物性たんぱく質を意識してとるといいですね。

 

トリプトファンの1日摂取量の目安は、体重1kgあたり2mgほどです。
体重が60kgであれば、120mgです。

食品100gあたりのトリプトファン含有量

白米

82mg

バナナ

10mg

牛乳

40mg

マグロ赤身

270mg

カツオ

320mg

木綿豆腐

100mg

 

ご飯は小盛り1杯100gです。するともう、82mgのトリプトファンはとれてしまうということになるので、普通に食事をしていれば不足することはありません。
トリプトファンは多く摂取すれば副作用を起こすので、サプリメントに頼らなくても普通に食事からとることで十分なんですよ。(サプリメントが必要な治療をされている方は、この限りではありません)

 

ここで紹介したものは一例です。

色々な食品をバランス良く、楽しく、よく噛んで食べることを大切にしましょう。

 

2回にわたり、セロトニン生活についてお話ししました。

 

試してみようと思う場合は、「無理をせず、頑張りすぎず、気楽に」を大切にしてくださいね。

また、現在治療をされている方は、必ず主治医の先生に相談されてから試すようにしてください。

 

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参考:ロベルタ・テムズ 「タッピング入門」

(春秋社)
   

有田秀穂・中川一郎「『セロトニン脳』健康法

講談社
  

有田秀穂 「お日さまセラピー セロトニン生活のすすめ」

(青春出版社)
   

有田秀穂・弥冨秀江「『うつ』が消える食べ方&レシピ」

(河出書房新社)


出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)